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こんなところに経営の極意

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先日、いつも通っているジムで、友人というには恐れ多い人生の先輩が、新聞の切り抜きの束を私にくださいました。

「優美さん、ちょっと前に、中国の古典読んでるっておっしゃってたでしょ。

これ僕もう読み終わったから、よかったら優美さんにと思って」

渡してくださったのは、中国古典学者のコラムの切り抜き数十枚。

嬉しくて、じんときました。

半年も前に交わした、私のような目下の者とのおしゃべりをずっと覚えていらして、集めた切り抜きをくださるなんて。

何とも有り難いことです。

「何もしていない」の意味

この大先輩は、大企業からいくつかの会社で社長をされた後、今は引退されて悠々自適の元経営者です。

時折してくださる雑談では

「社長をしていた当時、業績に苦しんだことはないなぁ」

「部下がみんなよく動いてくれて、僕は何もすることがなかったからねぇ」

とおっしゃるのです。

私は「さもありなん」と思うわけです。

人の行いは一事が万事。

きっと部下の方々を常に心にかけて、細やかな心遣いを実際の行動で示されていたのでしょう。

この方のためなら、みな喜んで仕事をしたに違いありません。

古今東西

いただいた切り抜きの中に、こんな警句がありました。

「人に施しては謹んで念うなかれ。
施しを受けては謹んで忘るるなかれ」

人に施した恩は忘れなさい。
人から受けた恩は忘れてはならない。

社員が動いてくれない、と嘆く経営者は多いものですが、この元経営者の方のように、引退されてもなお人に施し続ける生き方に、ひとつの経営の極意を見た気がします。

 

追伸:
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脇田 優美子

経営者の自己超越を助け、人間的成長を後押しする。 マーケティングコンサルタントとして経営者のビジネス向上を手助けする一方、経営者の視座を高め、器を広げる支援を行う。 多くの経営者の秘密厳守の相談相手として、経営者のビジネスと私生活両面を支えるコンサルティングを展開。 どんな優秀な経営者にも存在する盲点や死角を見抜き、ビジネスの土台を強固にするサポートを行う。 上場企業経営者、老舗企業経営者、中小企業経営者、個人事業主、士業、医師、大学教授、芸術家まで幅広く支える。
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