
物事には機会というものがあります。
タイミングと言ったり、チャンスと呼んだりもします。
経営者は、タイミングをとらえることに敏感である必要があります。
社会に大きな変化が起こった時は、消費者もビジネス環境も一気に変わります。
その時、経営者が備えていなければならないのは、ここが最大のチャンスである、と考える視点です。
世間が騒然としていても、たとえ他の経営者がうろたえていても、あなたはそうであってはいけません。
変化に翻弄されている場合ではないのです。
大きな変化こそ、大きな転換を遂げることができる絶好の機会だからです。
転換するチャンス
あなたの会社にも、これまで変えようとして変えられなかった問題、取りかかりたいと思いながら手つかずになっていた事柄がいくつもあるでしょう。
旧態依然とした業務、縮小すべき事業、社員教育、新規事業アイディアなど…
経営者のあなたが、以前から変えるべきだと思っていながら、そのままにしていることは何でしょうか。
時代が大きく変化するということは、自社の改革が遅れれば、それだけ淘汰される危険も高まるということです。
社会が激変するタイミングに、自社が変わらないことのほうが危険でしょう。
もちろん、手当たり次第に変えればよいわけではありません。
それでは右往左往していることと変わりません。
変えるべき部分とより強化する部分の見極めが求められます。
その上で、社員と一丸となって一斉に変革することに注力しましょう。
団結するチャンス
もしかするとあなたの会社では、これまで社内改革に対して社員はあまり乗り気ではなかったかもしれません。
しかし、社会の激変を強く体感している時は、社員にも危機感が高まります。
これまでと同じではいけない、変わらなければならない、という思いを共有できるので、改革に前向きに取り組んでもらえるのです。
大きな変化にさらされるタイミングは、経営者と社員がいつも以上に力を合わせられる大きなチャンスと言えます。
経営者はこうした機会をしっかりとらえて、自社の変革に全力でとりかかるべきでしょう。

脇田 優美子
