
あれこれ考えて疲れてしまったという経験は、あなたにもよくあるでしょう。
考えを巡らす時、いつもどこで考えていますか。
どこ、と言っても、社長室や会議室といった場所のことではありません。
体のどこを使って考えているか、です。
ものを考えるのは、頭にきまっているだろう、と思っていらっしゃるかもしれません。
ところが、人間は頭で考えると、非常に疲れるらしいのです。
疲労を感じる原因
実際のところ、頭、正確には脳という場所は、身体の中でとてもエネルギーを消費するのだそうです。
仕事をして疲れてしまった時、その疲労感は、脳が疲れているために感じるのだそうです。
ですから、難しい仕事ほど朝のうちに取りかかったほうがよい、というのは理にかなっています。
遅い時刻になるにしたがってエネルギーが消耗されていき、考える力が弱っていきます。
疲労感を軽減する方法
頭を使って考えると大きなエネルギーを消費するなら、疲労感を軽くするために頭とは別の場所で考えたいところです。
それには、考える行為を頭ではなく腹で行えばよいのです。
経営者には、困難に見舞われても動じない胆力が不可欠です。
「腹がすわっている」という言葉の通り、落ち着きは腹に宿ります。
腹で考え、腹で覚悟を決めるのです。
「腹が決まる」という言い方もあります。
腹にまつわる言い回しは、先人の知恵なのです。
反対に、人間は気が動転すると、頭が真っ白になり、頭が働かなくなります。
うろたえている時に、頭で考えても良い策は生まれません。
時々、恥ずかしさからか、人前で顔や耳まで真っ赤になってしまう人がいますね。
人間は頭のほうに意識が持っていかれるほど、混乱しやすいことの表れでしょう。
だからこそ日頃から、頭でなく腹で考える意識をもっておくべきです。
腹で勝負する
意識を腹に置いて、何事も腹で受けとめ、腹で考えを巡らせる。
そして腹が決まれば、腹をすえて行う。
腹で受けとめる習慣が備われば、難しい事柄を考えるほど腹がすわってくるわけで、こんなにいいことはありません。
単なる精神論と軽んじて片づけるのは簡単ですが、先々で大きな違いが生まれます。
経営者なら、常に腹で考える。
意識して身につけていきましょう。
追伸:
この秘密に気づいた経営者は
腹がすわります。

脇田 優美子
