
中小企業経営者の多くが陥っている、1つの問題があります。
正しいか間違っているかではなく、井の中の蛙になっている、という問題です。
何の話かと言えば、いわゆる企業理念と呼ばれるものについてです。
指針、標語、ミッション、モットーなど、いろいろ言い方はありますが、ここでは言葉の区別はそれほど重要ではありません。
要は、あなたの会社の目指すところ、信条をまとめた宣言です。
見分けがつかない
中小企業の理念でしばしば目にするのが
「私たちはお客様に誠実に、社会の発展に貢献します」
と言った感じのもの。
食品関連の企業では
「食を通じて、人々の豊かな生活に貢献します」
のようなワンパターン。
クリニックはというと
「患者さんの健康を守り、地域社会に貢献します」
といった表現があふれています。
実によく似た理念ばかり目にするのです。
無いよりマシ?
上記の理念、言っていることはもっともで、何も悪いわけではありません。
しかし、もうお気づきのとおり、その会社に固有の内容ではないことが問題です。
同業他社と差し替えてもそのまま通用してしまうくらい、独自性がありません。
理念というものは、実のところ、経営者がひとりで考えるだけでは不十分です。
同業他社は何を打ち出しているのか、異業種ではどのような理念を掲げているのかを知ることもなく、ただ経営者が自分の思いを込めてつくった理念は、文字どおりありきたりになってしまうのです。
自己満足なだけで差別化できない理念には、残念なことに求心力は宿りません。
あなたの競合や新規参入してきたライバルたちは、どのような理念を掲げて、あなたに勝負を賭けてきているでしょうか。
きちんとふまえた上で、あなた固有の価値を理念に投影していってください。
他の誰でもない、あなたの理念を掲げましょう。
追伸:
どうやったら
独自の理念を作れるでしょうか?
こちらのレポートでわかります。

脇田 優美子
