
経営者としてあなたも、自社の生産性向上に腐心していらっしゃることでしょう。
「社員が自分から積極的に考え、動いてくれるには、どうしたらよいだろう…?」
給料を上げるだけで社員のモチベーションを維持するやり方は、あまり上手くいきません。
なぜなら、人間の満足度というものは、だんだんと下がっていくものだからです。
たとえば、初めて歩合給が出たら、とても喜ぶでしょう。
けれど、それが何度か続くうちにだんだん当たり前になって、喜びは薄くなっていきます。
すると、さらに歩合給を上げざるを得なくなります。
これを何度も繰り返さなければならないとしたら、どこかで無理がきてしまいます。
経営者は、別の工夫をしなければならないのです。
満足度
実は、社員のやる気を伸ばすには、「報酬」と「ほめること」を組み合わせると効果が出ます。
人間にとってほめられることは、お金を得るのと同じくらい満足度が高いことが、研究によっても明らかにされています。
経営者のあなた自身が社員を直接ほめることはもちろん良いのですが、表彰などの制度も作れるとより良いでしょう。
その際、ほめる指標を明らかにしておけば、公正にほめることができます。
たとえば、社員の努力や工夫を5段階評価などで測って、ほめるしくみを作るのです。
さらには、ベテラン社員に対する評価項目に、若手社員をほめて育てることも含めておくと、ベテランが若手に積極的に関わるようになります。
ベテラン社員による後輩社員の育成が促進され、会社として生産性の向上につながるのです。
経営者ひとりではなく、たくさんの社員が誰かをほめることがしくみ化されると、職場全体で高いモチベーションが維持されるでしょう。
ほめることを、しくみとして組み込んでいってください。
追伸:
社員のモチベーションが高い会社の
経営者が取り組んでいる2つの秘密

脇田 優美子
