
あなたは社員の話をよく聴いていますか。
社員の話をいちいち聴いている時間などないし、その必要もない、と思ってはいませんか。
社員の話を聴かない経営者には、たいてい特徴的な思い込みがあります。
もしかしたら、あなたにも当てはまるかもしれません。
決めつけ
社員の話を聴こうとしない経営者は、社員の話など取るに足りない、と決めつけています。
たとえばこんなふうに……
「自分がいちばん会社のことをわかっている」
「仕事をいちばん理解しているのは自分」
「会社でいちばん能力が高いのも自分」
「だから、社員の話をわざわざ聴く価値はない」
「結論はわかっているのだから、聴くだけ時間がもったいない」
……いかがでしょうか。
あなたにも思い当たるところがあるでしょうか。
このような経営者は、社員ばかりでなく、家族にも同じように接しているかもしれません。
そういう人物を、家族はどう感じるでしょうか。
優秀だとは認めても、人格を尊敬はできません。
家族もきっと我慢して付き合っているのです。
こうした経営者は、社員の話を聴こうとせず、社員を認めないばかりか、経営者自身の考えを押しつけます。
社員は当然、抑圧を感じます。
長く続くと精神的に耐えられなくなり、離れていきたくなります。
本当に一番?
そもそも、何でも経営者がいちばん優れている、などということがあるでしょうか。
社員は本当に、あなたよりできることはないのでしょうか。
実のところ、結果を出している経営者は、社員の長所を生かして業績を伸ばすことに注力しています。
それだけでなく、自分より優秀な人を集めて、彼らに能力を発揮してもらえるよう心を砕いています。
そういう経営者の話を伺うと
「経営者である自分が一番では、全然ダメ」
とおっしゃるのです。
社員の話を聴こうとしない経営者は、自分が一番、という考え方を転換しない限り、社員の能力を生かすことも、優秀な人材を集めることもできないでしょう。
まずは、相手の話をよく聴いてみませんか。
長年の習慣を変えるのは簡単ではありません。
しかし、それが自社の業績を上げることにつながるとしたら、習慣を変える価値があるでしょう。
追伸:
行動を変えた経営者は
こうして生まれ変わっています。

脇田 優美子
