
働くことの意味を問い直す風潮の中で気になることがあります。
仕事にやりがいを見出そう、というプレッシャーにも似た雰囲気が感じられることです。
最近は、内発的動機を強制されるような場面が増えているように見受けられます。
それがかえって個人の心の迷いを生み、目の前の仕事に無心に打ち込めない原因になっているのでないでしょうか。
自己実現とは本来、個人の内側から発露するものでしょう。
経営者はともかく、働く誰もが明確なやりがいや夢を見つけるのは容易ではないと思います。
仕事に過度にやりがいを見いだそうとすることは、理想とのギャップを際立たせます。
ともすれば、自己否定や無力感につながりかねません。
この落とし穴は、若い人の離職率の高さと無縁ではないと考えています。
やりがいの扱い方
経営者が社員に向かって、夢を持って突き進もうと語りかける時、その熱意が一方的な発信になっていないか、主旨がきちんと伝わっているか、注意すべきところでしょう。
もし、あなたの呼びかけが職場を活気づかせていないなら、社員はあなたの声に耳をふさいでいるのかもしれません。
あなたが社員に対して、やりがいを持って働くことをただ訴えるだけでは、社員から見れば、虫のいい押しつけ、と言えなくもないからです。
まず先に、社員の幸せを事業の目的にすえて、そのための明確な目標を設定し実現していく方が、社員のやりがいはよほど増すことでしょう。
経営者が先に与えることが肝要ではないでしょうか。
結果として、社員が働きがいを感じ、あなたを助けたくなるのだと思います。
追伸:
社員をもっと幸せにしたい経営者へのヒント
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脇田 優美子
経営者の自己超越を助け、人間的成長を後押しする。
マーケティングコンサルタントとして経営者のビジネス向上を手助けする一方、経営者の視座を高め、器を広げる支援を行う。
多くの経営者の秘密厳守の相談相手として、経営者のビジネスと私生活両面を支えるコンサルティングを展開。
どんな優秀な経営者にも存在する盲点や死角を見抜き、ビジネスの土台を強固にするサポートを行う。
上場企業経営者、老舗企業経営者、中小企業経営者、個人事業主、士業、医師、大学教授、芸術家まで幅広く支える。
