
あなたは経営者として、社員への指示の仕方に関して気をつけていることはありますか。
ご自身で何かルールを決めていらっしゃるでしょうか。
社員を非常に困らせる経営者からの指示というものがあります。
それは、企画がかなりのところまで進んでから経営者が報告を聞き、そこでいきなり、企画の見直し、やり直しを指示してしまうことです。
まるで、ちゃぶ台返しをするかのような指示です。
このような経営者のやり方は、社員の士気を下げてしまうだけでなく、コストの面から見ても大きな損失です。
もちろん、経営者に逐一お伺いを立てなければ仕事を進めてはいけない、というルールでは機能しません。
そうかといって、自分の見えないところでどんどん話が進んでしまうと、経営者としては、ちゃぶ台返しのような指示でストップをかけざるを得ないでしょう。
報告の頻度
あなたの会社にも、部署や企画のリーダーから経営者に、進捗状況を定期的に伝えるしくみはあると思いますが、その頻度は適切でしょうか。
経営者からの指摘や指示はタイムリーに行われる必要があります。
社員から適切な頻度で報告を受けておけば、企画を降り出しに戻してしまうような指示を出すことは避けられるはずです。
報告の頻度が少な過ぎるとそれが上手くいきません。
責任者からの適切な報告の頻度を見極めましょう。
そして、彼らの負担にならないような報告手段を考え、しっかりそのルールを運用してください
かしこまった会議や報告書ではなく、コミュニケーションツールやメール等を使用した簡便なやりとりがよいでしょう。
報告内容に特に問題なければ、経営者があれこれ口出しする必要はありません。
会社の方針から外れる恐れがある時だけ指摘し、指示すればよいのです。
経営者の都合
報告に対して経営者が返信する場合に注意したいのが、返信のタイミングです。
あなた自身が社員からの報告に目を通すのは、早朝や深夜、あるいは会社の休日かもしれません。
しかし、社員への返信を深夜や休日に行うのは止めるべきでしょう。
勤務時間内に送信する、というけじめが必要です。
また、経営者はせっかちで、
「もっとスピードを上げろ」
というような指示を出しがちです。
これなどは、企画のスタート時点で期限を決めて、それを守る約束をしておけばよいことです。
経営者の指示にはたしかに厳しさも必要ですが、社員に過剰にプレッシャーを与え続ければ様々な問題が起こってきます。
長い目で見て、効果的に作用する指示の出し方を考え実行してください。
追伸:
これが
社員が喜んで働く会社の秘密
です。

脇田 優美子
