
経営者にありがちな思い込みの1つに、
「社員に伝えされすれば、必ず実行されるはず」
というものがあります。
あなたは、大事な要件を社員に周知徹底すれば、それでもう事が済んだと思ってはいないでしょうか。
「経営者が指示したのだから」
「自社にとって重要な問題なのだから」
「全員にしっかり説明したのだから」
そうだとしても、残念ながら、経営者が伝えたら必ず実行される、ということはありません。
わかってはいるが
経営者としてでなく、ひとりの個人としてちょっと考えてみてください。
あなたがもし体重が気になっているなら、ダイエットはうまくいっていますか。
外食が多くても、料理を目の前にして、食べるのをがまんして残していますか。
お酒もしっかり控えていますか。
エスカレーターやエレベーターでなく、階段を使っていますか。
さぼらずスポーツジムに通い続けていますか。
すべてにイエスと答えられたなら、あなたはとても意志の強い方でしょう。
ふつうはそうはいきません。
「お酒や食事の量を控えなければいけない…」
とわかっていてもできません。
体重が増えすぎているのはわかっていても、間食がやめられません。
運動しなければとわかっていても、なかなか始められませんし、続きません。
理由は人それぞれあると思いますが、頭で理解していても、実行まで結びつかないのです。
実行されない前提
個人的に重要な問題でさえ、実行するのは難しいものです。
それが会社の問題であれば、社員にとって実行するのはなおさら難しい、というのが実情です。
ダイエットや断酒は、誰かにずっと見守ってもらうなど、サポートがあると上手くいきます。
あなたも経営者の立場で、社員に与えた課題が実行されるのをサポートし、見守る必要があるでしょう。
見守るといっても、見守るしくみ、ルールを作ればよいのです。
経営者が社員に対して、伝えるべき内容を周知徹底する行為はスタートでしかありません。
頭でわかったことを、きちんと実行に移してもらえる方法を考えてみてください。
追伸:
社員がきちんと実行してくれる会社の
経営者の秘密

脇田 優美子
