
経営をしていれば、社員やお取引先、あるいはお客様から、あなたに対する批判が出てくることがあるでしょう。
あなたはどのようにその批判を受けとめていらっしゃいますか。
経営者が批判されること自体は、決してマイナスの問題ではありません。
批判は、互いの価値観の違いから生まれるものです。
批判ではなく非難の場合でも、相手がより感情的に反応している点が批判と異なりますが、マイナスに受けとめる必要はありません。
感情的な反応の強さは相手の個人的事情によるものであり、経営者がそれに振り回されてはならないのです。
批判された時の感情
人間として腹がすわっていないと、どうしても自分への批判を不快に感じてしまいます。
批判してくる相手に対してふつふつとわき上がる怒りの感情は、自分の冷静な判断を狂わせます。
経営者であるからには、そうした感情を切り離し、批判の中身の軽重を素早く検討しなければなりません。
受けた批判の中に、自分の考えを覆すほどの重要な観点が含まれているか?
それを見極めることだけに集中しましょう。
批判には、自分の側に欠けている視点や、想定外の反応など、自分のやり方を軌道修正するヒントが含まれているものです。
自分のために味方がしてくれる批判を歓迎すべきなのは当然のこと、明らかに自分を誹謗中傷しようとする意図の非難にですら、活用できる視点が隠れていることがあり得ます。
事を進める際の突破口が、対立する立場の人間からもたらされることも少なからずあるのです。
そうした可能性に満ちた批判というものを、敵対心を持って受けとめてしまうと、せっかくのチャンスを見逃してしまうことになります。
受けとめる度量
人から批判されても、反射的な自己防衛はしないよう日頃から意識に置いておきましょう。
批判してきた相手に対してどれだけ自分を正当化しても、そこに成長はありません。
肝要なのは、柔らかな心持ちで、自分にとってのプラス要因を探す前提で批判を受けとめることです。
そうした度量が経営者には必須です。
批判を受けとめた後のあなたの態度によって、批判した相手をあなたの大ファンに変えることができたら最高です。
追伸:
賢明な経営者はフィードバックを得ながら進みます。
その方法はこちら

脇田 優美子
