
サラリーマンの平均年収が減り続けています。
あなたのお客様がこうしたサラリーマン層であるなら、彼らの消費行動の変化をとらえておく必要があります。
特に、インターネットを十分に活用するお客様の場合、彼らが何か目的のものを買う場面で、他のお買い得商品を勧めても、簡単には買ってくれなくなっています。
商品をインターネットで調べ尽くしているので、衝動買いが減っているのです。
目の前に提示された時に、便利そうだから、素敵だから、という程度では購入に至りません。
お客様の意識を変える
その対策として、店舗に来店しなければ知ることのできない、秘密の限定商品を用意する会社もあります。
サイトやチラシ上では魅力的な店舗限定品があることだけを告知して、お客様の興味を引いて来店を促します。
すると、お客様の心理としては、もしこれが良いものだったら、目的のものに加えてこちらも買おうかな、という心づもりができます。
節約しようとして衝動買いを抑えているお客様に、もしかしたら買ってもいい、と心の準備をしてもらうのは有効な方法でしょう。
買い方の変化
節約の工夫の例として、若い女性に見られる行動があります。
最近はカフェのメニューの中で、甘さの強いデザート的なドリンクの値段がだんだんと高額になっています。
店でテイクアウトで購入する女性たちを見ていると、2人で1個買っている人たちが少なからずいることに気づきます。
期間限定の味がしょっちゅう発売され行列ができるカフェの周りでは、あちらこちらで、2人の女性が1つのドリンクを飲み合っています。
商品の価格を少しずつ上げ続けて利益を増やしていくやり方も、その価格がお客様の許容範囲を超えてくると、お客様の側が買い方を変えるということです。
「高いから、友達とシェアして飲もう」となるのでしょう。
こういう飲み方もまたSNSでシェアされ、節約しながらカフェを楽しむ姿として広まるかもしれません。
あなたのお客様が、あなたの商品にどれくらいの金額を投入してくれるのか、という見極めが大事です。
あなたが買ってもらうお客様に合わせて、商品も販売方法も考える必要がありますが、常にお客様をよく知っておくことが欠かせません。
時代の変化のスピードが非常に早く、競合も次々と出続けるので、自社の商品に対するお客様の評価もどんどん変わっていきます。
思い込みを避け、お客様を取り巻く社会環境の移り変わり、それにともなう価値観や金銭感覚の変化、そこからもたらされる購買行動の実態を見失わないようにしましょう。
追伸:
時代を見通す経営者が
密かに実践する方法

脇田 優美子
