
人間の成長に欠かせないもののひとつが、節目です。
節目をつくることの良さは、見直しや強化ができることです。
節目があることによって、新たな目標設定ができたり、向上心が高まったりします。
節目のないままの連続は、実は脆弱な状態です。
一見上手くいっているようであっても、それは順風だからであって、少し強風にあおられたならすぐに動揺してしまいます。
ましてや嵐にはとても耐えられないでしょう。
会社の節目より大事な節目
経営の節目というと、創立何周年というようなことが思い浮かぶかもしれません。
しかし、そうした行事的な意味での節目よりずっと大切なのは、社員の日常に節目を設けることです。
社員はプライベートでは、結婚や子供の誕生など節目がありますが、サラリーマンとして勤務する毎日にも節目が必要です。
節目なく変化のない日々の連続では、人間が意欲的に成長していくことは難しいのです。
節目が無いために迷いが生まれ、精神が停滞し、逃げ出したいような気持ちが芽生えます。
社員の離職の中には、あまり理由のはっきりしないものがありますが、その原因の1つは節目のないサラリーマン人生に対する疑問です。
節目で活性化
日本には四季による節目があります。
日本人は季節の移り変わりの中で、自然と節目を感じながら生きています。
社員は毎日代わり映えしない勤務に埋もれていると
「自分はこのままでいいのだろうか?」
「この先ずっと、同じことを繰り返すだけなのだろうか?」
といった閉塞感が心を占めるようになります。
もちろん、積極性のある社員であれば、自ら経営者にアイディアを提案したり、自分で個人的に新しい挑戦をしたりすることもあるでしょう。
しかし、経営者としてはそんな動きを待っていてはいけません。
自社の制度や体制として、様々な節目を設けておくことが肝要です。
忙しさにかまけて、ただ業務を処理するだけで手一杯のような日常を社員に強いていると、目先の業績は何とかなっていても、長い目で見ると会社も成長できないのです。
社員の働き方に節目を設けていなければ、それは自社の運営に節目がないのと同じことです。
成長が鈍化していくどころか、ひょっとするとどこかで折れてしまうかもしれません。
人間や経営の力強さは、節目をつくることによって生み出されるのです。
社員の人生に、充足感や自尊心の向上につながる節目を設けるよう注力していきましょう。
追伸:
飛躍したい経営者は
この節目を活用してください。

脇田 優美子
