
経営者のあなたには、多様性が重視される社会に対応していくことが求められています。
集団における個人の様々な違いや価値観を尊重した上で、それらを活用し会社の成長を促していく必要があるのです。
ダイバーシティというテーマは大企業に限ったことでなく、中小企業でも同じ考え方で取り組むことが大事です。
あなたが小さな会社の経営者であったとしても、難しく考えず、多様性を生かして事業を伸ばしていくことはできるのです。
調整する
小さな会社の経営者が社員の多様性を生かすには、現場レベルでとらえてみるとわかりやすいでしょう。
まずは、それぞれの社員の気持ちや考えを知ることから始めます。
会社で仕事に打ち込んで、昇進したいと意気込んでいる人。
できれば終身雇用のような感じで、長く働き続けたい人。
実はいろいろな会社で経験を積んでみたいと思っていて、今はあなたの会社にいる人。
子育てや介護などを優先しながらも、仕事もなるべくきちんとやりたい人。
個々の社員によって、実現したいことは違うのです。
それぞれの希望を叶えられるように、人材や働き方を組み合わせていくと、現場が上手に回るようになります。
採用の時
たとえば、あなたがこれまでは、
「小さな子供がいても働けます」
「シニアに働きやすい職場です」
といった表現で人材を募集していたとします。
このようなアピールだと、午前中だけ働きたい人ばかりが集まってしまいがちです。
そのせいで、午後になると少ない社員だけで業務をこなさなければならず、社員の負担が大きくなってしまい、離職につながっているかもしれません。
経営者は、こうした課題を多様性という視点で見直すことができます。
様々な働き方の人を集めたほうが、組み合わせによって業務が進みやすくなり、社員やパートの定着率もよくなり、ひいては会社の成長につながるのです。
社員それぞれの希望を生かし、それらを調整しながら生産性を上げる方法を考えてみてください。
追伸:
社員を生かして
会社を伸ばす経営者の考え方

脇田 優美子
