
経営者が採用について陥りがちなのが、即戦力になる人を採ろうとすることです。
今すぐ必要な人材を探すことがほとんどでしょう。
即戦力が必要なのはもっともですが、その視点だけで採用していると会社はなかなか成長できません。
成長できないどころか、先細りしてしまうことさえあります。
自社がこの先も企業価値を高めて続けていくには、長期的な視点で自社を俯瞰できる人材を集めなければならないのです。
実際のところは短期的な数字を追うことが求められる場面が多い中でも、業務ではなく経営の視点を持つ人を探さなければなりません。
今目の前にある仕事ができる人、すなわちスキルのある人とは別に、自社の商機を見出せる人、自社のブランド価値を高めていける人を採ることが重要です。
人柄の側面
もうひとつの観点として、人柄の面からも判断が偏らないようにすべきです。
素直で明るい人がとかく評価されがちですが、そういったタイプの社員だけでは強い会社はできません。
個性的な人、ある意味で灰汁の強い人も必要です。
異なるものがぶつかり合うことで新しいものが生まれるのは、どの世界でも同じです。
経営者や上司の予想もしないことを考えたり、言い出したりする社員がいなければ、改革も挑戦も生まれません。
経営者は自社の成長を目指すなら、即戦力となる人を採用するほかに、日頃から、長期的視点で洞察する人物を探し出し、声をかける努力を怠ってはいけないのです。
The following two tabs change content below.

脇田 優美子
経営者の自己超越を助け、人間的成長を後押しする。
マーケティングコンサルタントとして経営者のビジネス向上を手助けする一方、経営者の視座を高め、器を広げる支援を行う。
多くの経営者の秘密厳守の相談相手として、経営者のビジネスと私生活両面を支えるコンサルティングを展開。
どんな優秀な経営者にも存在する盲点や死角を見抜き、ビジネスの土台を強固にするサポートを行う。
上場企業経営者、老舗企業経営者、中小企業経営者、個人事業主、士業、医師、大学教授、芸術家まで幅広く支える。
