
経営者のあなたは、多くの商品やサービスの中で、ある商品だけが受け入れられ一気に広がっていく理由を、じっくり考えてみたことはあるでしょうか。
なぜ、特定の商品やサービスについてだけ、消費者同士の口コミ広がり続けるのでしょうか。
そこには、共通する1つの心理があるのです。
人に伝えたくなる理由
人が誰かに商品やサービスを勧めるのは、その行為が相手にとって役に立つと信じているからでしょう。
家族や友人など、大切な人のためになる行為だと思って人に伝えているのです。
別の角度から見ると、大切な人の役に立つ自分でありたい、という自意識が潜んでいると言えます。
口コミというのは、人のためにする行為のようであって、実のところ、口コミをする本人自身のために行われている面があるのです。
特徴の賞味期限
広まっていく商品やサービスには、たしかに優れた特徴があるでしょう。
しかし、他社に追随できないほど圧倒的な差別化ができる商品やサービスは稀です。
たとえ自社が一時的に先行できても、すぐ後から似た商品やサービスが追いかけて来ることは避けられません。
優れた特徴が当初は話題になっても、やがて埋もれて口コミは沈静化していきます。
口コミが継続していくには、商品やサービスの良さだけでは足りないのです。
お客様の自意識とつながる
口コミの熱量を保っていくには何が必要でしょうか。
お客様が、人のためにすることによって自分を誇りに感じられるような価値を届ければよいのです。
それはたとえば、あなたの会社がその商品やサービスを開発した理由、その商品やサービスによって、誰の何を助けようとしているのか、といった思いかもしれません。
あなたの会社がその思いを届けるために商品やサービスを提供している、という事実に賛同したお客様は、その姿勢を応援しようと、大切な人たちにも勧めてくれるでしょう。
それはつまり、あなたの会社を応援するお客様自身もまた、そうした信念の持ち主なのだと感じ、人にもそう認めてほしいという意識によるのです。
したがって、経営者は自社の商品やサービスの良さを伝えるだけでなく、その商品やサービスを提供する理由をお客様に伝えることが重要です。
お客様が、それを受け入れ、自分もこの会社の役に立ちたいと感じてくれるなら、お客様は自身の欲求にしたがって、あなたの会社を広め続けてくれることでしょう。
それを聞いた人たちもまた、あなたの会社を応援したいという自らの欲求から、友人や知人に広めていってくれるのです。
人が喜んで広めたくなるあなたの会社の思いを、十分に伝えていってください。
追伸:
口コミが広まる会社の経営者だけが
知っている密かな方法

脇田 優美子
