
経営者のあなたは、
「もっと売上を伸ばしたい」
と思っていらっしゃいますか。
「当たり前だ」
と思っている方にお尋ねします。
あなたは「売上を伸ばすことはいいことだ」と考えていませんか。
もし社員を、売上の数字やその伸びで評価していらっしゃるなら、間違いなく、売上重視の方針は全社に伝わっていることでしょう。
売上重視の落とし穴
売上の数字が増えることは、必ずしも喜べることではありません。
なぜでしょうか。
仮に、あなたの会社に商品やサービスがたった1つしかなければ、その1つの販売に励むことで、売上を伸ばそうとすることに問題はありません。
けれど、もし複数の商品やサービスがあり、それらを社員に自由にセールスさせたらどうなるでしょうか。
当たり前ですが、社員はそれぞれ自分の売上の数字を伸ばしたいので、価格の高い商品の販売活動に熱を入れるでしょう。
しかし、もし、社員が熱心にセールスしているその商品やサービスの利益が、他の商品サービスよりも低かったらどうなるでしょうか。
労力をかけて販売する割に利益が少ししか残らず、効率の悪い営業をしていることになります。
これは社員に非があるというより、会社が売上重視の姿勢であれば必然的に出現する事態です。
利益が大事
会社にとって本当に大事なのは、売上よりも利益です。
どれだけ大きな売上高があろうとも、必要な利益が得られなければ意味がありません。
それには、経営者はもちろんのこと、社員も商品やサービスごとの利益率をきちんと理解する必要があるでしょう。
当然のことながら、社員に対する評価も、数字を見るなら売上よりも利益で見るように改め、利益重視の姿勢を打ち出すべきなのです。
経営者も社員も利益重視の視点に変われば、利益率の高い商品やサービスを優先してセールスするようになるだけでなく、コストを厳しく見る意識も高まってきます。
売上重視から利益重視への転換は、全社で行うことではじめて効果が出るのです。
追伸:
成長し続ける会社に
共通する考え方

脇田 優美子
