
経営者のあなたは、どうしたらもっと社員のやる気を高めることができるか、いつも考えていらっしゃることでしょう。
経営者がひたすら目標必達を訴えても、社員の反応が悪く、空回りしてしまうことはよくあることです。
社員にやる気が薄いのはなぜでしょうか。
実は、ごく当たり前のところに答えが潜んでいるのです。
人間の基本
社員のやる気について考える前に、社員それぞれを、ひとりの人間としてとらえ直してみるとどうでしょうか。
仕事にやる気を出して頑張れる人は、きっと仕事以外の事柄にも意欲的に取り組む人ではないでしょうか。
経営者が社員に何か働きかけをした時、打てば響くようにやる気を出す人と、どうにも動きが悪くやる気を出さない人は、たいていはっきり分かれるのではないでしょうか。
それはおそらく、社員ごとに、人生に対する考え方、態度が違っているからでしょう。
人生この程度でいい、と思って生きている人と、せっかくだから何事も挑戦してみようと言う気構えで生きている人では、やる気は違って当たり前です。
そもそもの人生観が異なる社員に、同じようにやる気を出してもらおうとしても、なかなかうまくいかないのです。
基本を変える
そう考えると、やる気の低い社員には、基本的な生き方の変化を起こしてもらう必要があるでしょう。
人生に対する基準を上げていくいってもらうのです。
経営者のあなたが当たり前だと思うことを、当たり前に取り組める社員に生まれ変わってもらいましょう。
たとえば、
・約束は必ず守ること
・自分で決めること
・自分から報告を行うこと
・今日のタスクを完結すること
・自分の意見として明確に発言すること
等々。
これらを業務に紐付けて習慣化していくのです。
経営者がやる気を出すことを求めても、それに対して応えられない社員は一定数います。
それでも、彼らに習慣が身につき、人間としての基礎がしっかりしてくれば、少しずつ基準が高まっていくでしょう。
それにつれて本人の内側から徐々にやる気も生まれてきます。
経営者が叱咤激励の訓示を繰り返す以上に、しくみで変えていける事柄は多いものです。
社員のやる気を高めたければ、基礎となる習慣づくりに取り組むほうが、遠回りのようで近道なのです。
追伸:
経営者の意識改革は
この気づきから
始まるのかもしれません。

脇田 優美子
