
あなたはふだん、経営者の視点でものを観ていらっしゃるでしょう。
何を見ても何を経験しても、自動的といってもいいくらい当たり前に、経営者というフィルターを通して考えてしまうのではないでしょうか。
経営者視点で見ることが有効なのは間違いありません。
でも、その視点だけで過ごす癖がついてしまうと、見落としてしまうチャンスもあるのです。
いったいどういうことでしょうか。
想像ではわからない
見落としがちなチャンスというのは、お客様体験による気づきです。
経営者としての視点とは別に、消費者としての視点、利用者としての目線がないと、どうしても盲点ができてしまうのです。
こうお伝えすると、
「自社の商品やサービスを、お客様の立場になってとらえてみることでしょう?
それならいつもやっています」
という答えが返ってくるのですが、そういう意味ではありません。
お客様の立場で考えるのではなく、あなたが実際にお客様になって買ってみる、使ってみる、利用してみる、ということです。
自社の商品を、お客様と同じように、一消費者として手順を踏んで購入し、購入後までずっと体験するのです。
同じように、競合の商品やサービスも、できる限り自分で購入して、直接体験してみましょう。
自分でお金を払ってお客様になってみることが大事です。
体感
あなたが経営者としてでなく、ひとりのお客様として競合や自社の商品、サービスを経験してみると何が変わるでしょうか。
きっとあなたは購入体験を通じて、気分良く感じたり、嬉しくなったり、疑問を感じたり、不信感をもったり、これまで気づかなかった体感を得るでしょう。
ライバルのビジネスに対する理解も深まり、自社の強みと弱点もより明確にわかるようになります。
お客様がどう感じるかを自分が実感できると、経営者の立場からビジネスモデルをながめているよりも、かえって改善点がはっきりするのです。
経営者の立場を離れ、ひとりの消費者として購入する機会を増やし、そこから新たな打ち手を見つけていってください。
追伸:
自社の価値を創造し続ける経営者は
このレポートからヒントを得ています。

脇田 優美子
