
経営者のあなたは、「自分に厳しく」を心がけていらっしゃるのではないでしょうか。
難しい場面での決断、意欲的な活動、社員の手本となる立ち居振る舞いなど。
自分で自分を鼓舞しながら、あるいは反省しながら、日々前進されているのではないでしょうか。
上手くいかない事があれば、自分の判断の甘さを責め、責任を厳しく自分に問うていらっしゃることでしょう。
このような自己批判は、果たして経営者のやる気を高める力になるものでしょうか。
意外な事実
経営者の方の多くは、親や先輩方から
「自分に厳しく」
と教えられ育ってきたことでしょう。
ところが、自分に厳しくすることは、実のところ、あなたの意志を強めるどころか、やる気や自制心を失わせてしまいます。
にわかには信じられないかもしれませんが、心理学の研究でその事実が明らかにされています。
自分に厳しくし過ぎること、自分を厳しく批判することは、うつ病のきっかけになってしまう可能性もあり、経営者といえども例外ではありません。
考え方を転換する
自分に厳しくするよりも、自分を許すほうが意欲的になれる、と言ったら、あなたはすんなり受け入れられるでしょうか。
現実には、自分に優しく接すると自分を受け入れやすくなり、その結果として、他者の話にも耳を傾けられるようになるのです。
あなたの周りにも、上手くいかない状況の中で他者の助けを借りて、見事に立ち直った経営者がいませんか。
そういう経営者は、自分に厳しくすることから抜け出せたのです。
自分を責めても何も変わらないことに気づいたのでしょう。
もしあなたが、自分に厳しくしているにもかかわらず経営が上手くいっていないとしたら、一度立ち止まってみてはいかがでしょうか。
自分に厳し過ぎる経営者には、苦しみを和らげる発想の転換が必要なのです。
追伸:
優しくて力強い経営者は
この土台の重要性に気づいています。

脇田 優美子
